iDeCo保有ファンドの信託報酬率の引き下げ~野村外国債券インデックスファンド(2019年7月)

先日、iDeCoの運用状況を確認しようとSBI証券のサイト(SBIベネフィット・システムズ)にログインしたところ、「確定拠出向けファンドの信託報酬率引き下げについて」 というお知らせがあり、私の保有しているファンドの一つの信託報酬がうれしいことに、大幅に引き下げられていました。

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信託報酬率が引き下げられたのは、野村外国債券インデックスファンド

対象のファンドは「野村外国債券インデックスファンド」です。サイトのお知らせには,次のように書かれていました。

野村アセットマネジメント株式会社が運用する下記商品につきまして約款変更が行われ、信託報酬率が引き下げとなりますのでご案内致します。

■対象ファンド
 ・野村外国債券インデックスファンド(DC)

■信託報酬率(税抜)
  0.21% → 0.14%

■約款変更日
 2019年7月23日(火)

引用元:SBIベネフィット・システムズ

うれしい知らせではありませんか! しかも、率を3分の2にするとは、かなりの引き下げです。新しい信託報酬率は、税込だと0.1512%になります。

これがどの程度のコストなのかを見るために、同じ資産クラス(国際債券)のコストランキングの上位ファンドを調べてみると下表のとおりでした。1位はETF(2本)で、信託報酬率は税込0.1296%。3位はETFと投資信託が2本ずつで、信託報酬率はともに税込0.1512%です。

つまり、「野村外国債券インデックスファンド」の信託報酬率は、今回の引き下げにより「業界最安水準」になったことになります。素晴らしい!

国際債券型ファンドのコストランキング (2019/07/29) ※DC(確定拠出年金)、SMA(ラップ口座)を除く
順位 ファンド名 信託報酬(税込)
1 (NEXT FUNDS)外国債券・FTSE世界国債(除く日本・H有)  0.1296%
1 (NEXT FUNDS)外国債券・FTSE世界国債(除く日本・H無)  0.1296%
3 iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF 0.1512%
3 iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF(H有) 0.1512%
3 eMAXIS Slim先進国債券インデックス 0.1512%
3 ニッセイ 外国債券インデックスファンド 0.1512%

ポートフォリオ全体のコストは0.396%になった

私がSBI証券のオリジナルプランで運用しているiDeCoの2019年7月現在のポートフォリオは次表のとおりです。今回の「野村外国債券インデックスファンド」の信託報酬率の引き下げにより、ポートフォリオ全体の信託報酬の加重平均は税込0.396%になりました。ちなみに、それまでは税込0.404%でしたので、初めて0.4%を下回りました。

iDeCoのポートフォリオ (2019年7月29日時点)
資産クラスと配分 ファンド名 信託報酬(税込)
国内株式(5%) 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 0.1728%
国内中小型株式(5%) ひふみ年金 0.8208%
先進国株式(20%) DCニッセイ外国株式インデックス 0.20412%
海外REIT(10%) 三井住友・DC外国リートインデックスファンド 0.2916%
先進国中小型株式(10%) EXE-i グローバル中小型株式ファンド 0.3264%
新興国株式(20%) EXE-i 新興国株式ファンド 0.3764%
先進国債券(10%) 野村外国債券インデックスファンド 0.1512%
新興国債券(10%) 三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド 0.5616%
金(10%) 三菱UFJ 純金ファンド 0.972%
ポートフォリオ全体(加重平均) 0.396%

消費税率が10%になると、どうなるの?

ここで、気になったことが…。秋に消費税率が8%から10%に引き上げられると、コストはどうなるのでしょう? シミュレーションしてみました。

iDeCoのポートフォリオ (消費税率を10%に引き上げた場合のコスト評価)
資産クラスと配分 ファンド名 信託報酬(税込)
国内株式(5%) 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 0.176%
国内中小型株式(5%) ひふみ年金 0.836%
先進国株式(20%) DCニッセイ外国株式インデックス 0.2079%
海外REIT(10%) 三井住友・DC外国リートインデックスファンド 0.297%
先進国中小型株式(10%) EXE-i グローバル中小型株式ファンド 0.331%
新興国株式(20%) EXE-i 新興国株式ファンド 0.381%
先進国債券(10%) 野村外国債券インデックスファンド 0.154%
新興国債券(10%) 三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド 0.572%
金(10%) 三菱UFJ 純金ファンド 0.99%
ポートフォリオ全体(加重平均) 0.403%

結果、ポートフォリオ全体の信託報酬率の加重平均は税込0.403%となり、信託報酬率の引き下げ前の値(0.404%)にほぼ戻りました。逆に言えば、今回の「野村外国債券インデックスファンド」の信託報酬率の引き下げは、秋に予定されている消費税率引き上げの影響を打ち消す効果があることが分かります。素晴らしい!

最後に

これまでにも保有ファンドの信託報酬率の引き下げはありましたが、今回の「野村外国債券インデックスファンド」の信託報酬率に関してはかなり大幅な引き下げになっており、感心しました。

なお、今回の引き下げについては、実は今年の2月6日に野村アセットマネジメントからニュースリリース「確定拠出年金向けファンドの信託報酬率引き下げについて」が出ていました。残高の多い14のインデックスファンドの信託報酬を引き下げることが書かれており、対象は以下の14ファンドになっています。

「ニュースリリース 野村アセットマネジメント 確定拠出年金向けファンドの信託報酬率引き下げについて」(2019年2月6日) より抜粋

こうした動きが業界全体で活発になると嬉しいですね。
※この記事は、記事内で紹介したファンドをおすすめすることを目的とするものではありません。

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