早期退職後の心境の変化

この記事を書いている今は早期退職してから5年目の生活を送っています。退職してもしばらくはサラリーマン気分が抜けませんが、新しい生活様式(どこかで聞いたようなフレーズ…)に次第に馴染んでいきます。

かつての自分がサラリーマンなら、今の自分は「フリーマン」でしょうか。サラリーマンからフリーマンへの心境の変化を振り返ってみます。

スポンサーリンク

1年目:アフター・サラリーマン

私はサラリーマンを23年間続けたので、慣性の法則がそれなりに強く働きました。従って、退職した1年目はサラリーマン気分が抜けない「アフター・サラリーマン」な状態でした。

フリーになった実感はあるのですが、新しい生活様式に対する目新しさや緊張感なども入り混じって、どこか地に足がつかない感じです。

たまに見る夢に関しても、打ち合わせに遅刻しそうになるとか、大事なプレゼンなのに準備ができていないとか、やれやれ…という感じです。?

1年目は、このふわふわした感じを雑多な手続きが埋めてくれました。ハローワークに通って失業保険の手続きをしたり、国民健康保険や国民年金の手続きをしたり、開業届を出したり、車を売却してカーシェアリングにしたり、青色確定申告を初体験したりなどです。

2016年はブレグジットやトランプ大統領の誕生など世界情勢も目まぐるしく変わったので、落ち着かない1年でした。

前職の知人とも度々飲みました。

2年目:アフター・サラリーマンの終わり

必要な手続きが一通り終わると、ようやく新しい生活に落ち着いて向き合うようになります。

ただ、サラリーマンの慣性がまだ働いていて、新しい生活様式に向き合う角度が “斜め" というか、どこか中途半端です。

前職の肩書が無くなったことに対する不安を感じたり、周囲の目を何となく気にしたりもします。同じマンションの住人から「○○号室のご主人、何で平日に家にいるの?」って思われていないかな、とか。繊細ですね。

妻はまだ「一昨年までサラリーマンだった夫」として私を見ています。子供も、「お父さんは家で何しているの?」と真顔で聞いてきます。こちらも、真面目に答えます。?

新しい生活様式に体を馴染ませていく2年目でした。

前職の知人との飲み会は年に数回になりました。

3年目:フリーマンの目覚め

3年目になるとようやくサラリーマン気分は消え、地に足がつきます。すると、足下の地面から新しい生活の実感がひしひしと伝わってきます。

フリーであることを自覚すると同時に、回帰不能点(Point of no return)をどうやら過ぎたらしいということも分かって、心細さを感じます。戻る道はもう消えてしまいました。

妻はまだ「3年前までサラリーマンだった夫」として見ているふしがありますが、私自身は「もうフリーなんだ」と自覚し、心細いながらも「前に進むしかないんだな」と覚悟しています。

この年のクリスマス(2018年12月25日)には相場が大暴落しました。この時は結構きつかったです。自覚や覚悟とは裏腹に、どんよりした気分で年の瀬を迎えました。現実の厳しさを知り、先々に来るであろう苦難も予感しています。

前職の知人との飲み会は半年に1回くらいに減りました。

4年目:本気スイッチが入る

会社だと中期経営計画を3年スパンで作ったりしますが、やはり3年は一区切りですね。フリーになってからの最初の中計が終わり、新たな中計が始まったみたいな感じです。なんでもやるぞという気分になっています。

生活は規則正しく、ストイックになります。徹底的に節約しますし、節約する(つまり、ケチる)ことに躊躇がありません。周囲の目みたいなものもほとんど気にしなくなります。

妻も、回帰不能点を過ぎたことが分かったようで、もはや「前職がサラリーマンだった夫」とは見ません。

「たくさん稼ごうよ~」「了解。ガンガン稼ぐよ」という会話が普通になります。

このブログを開設したのも、この年でした。

前職の知人とは年に1回だけ飲みました。

まとめ(5年目の心境)

この記事を書いている今(2020年)は、フリーマン5年目です。心境の変化はもうあまりなく、4年目と同じ心境です。

奇しくも世間はコロナ禍。「新しい生活様式」「ニューノーマル」なる言葉が生まれましたが、私はとっくに新しい生活様式です。在宅ワークに4年も先行して取り組み、すっかり板につきました。

コロナ・ショックにも肝を冷やしました。運用資産の評価額が思いっきり凹みましたが、それもシミュレーション済みです(以下の記事)。

「コロナ・ショックをサバイバルできた(かも知れない)」ということは大きな自信です。経済に与えるダメージはリーマン・ショック級と言われますが、リーマン・ショック級のものは100年に1度だったはず…。

ここから得られる教訓は、100年に1度というのは誤りだったということであり、今後は「2度あることは3度ある」と考えよ、ということです。

ストイックに節約し、地道に稼ぐ。これを続ける中で自分も生活もレベルアップする。他の道はありません。

スポンサーリンク